「足と背骨」
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2013年バックナンバー
足の形は、千差万別。同じ顔の人がふたりといないように、足にもそれぞれ個性がある。大きさ、色、肉付き、硬さ、匂いなど、どれひとつ同じものはない。これまで色々な足を見てきた中で、ある面白いことに気付いた。足は、背骨を映し出すということだ。足を見ただけで、その人の姿勢をイメージできるようになった。その理由を説明しよう。
足には、土踏まずといって土を踏まない部分がある。通称アーチというが、アーチも様々だ。高いアーチは、甲高、ハイアーチといって反りがあるタイプ。それに対して、ローアーチは、爪先から踵まで全部土に着いてしまっているいわゆる偏平足というこの2つのタイプがある。その対照的な足の形状がそのまま背骨の姿を映し出す。アーチの反りは、背骨すなわち脊柱の彎曲と同じなのだ。
甲高の人は、ハンマートゥといって指が折れ曲がり、爪が変形し、アーチの凹凸が激しいタイプで、腰が反り返り、背中が後ろに盛り上がった猫背姿勢になっている。
それに対し、偏平足の人は、フラットバックという平背タイプで、脊柱に凹凸がなく、骨盤が後傾した姿勢になる。そんな人の足の親指は、外側に突出する外反母趾になっている場合も多く、変形したアーチラインは、脊柱の並びにも表れ、左右に曲がっている。
これは、背骨が曲がっているから足に表れるのではなく、足の使い方が背骨に表れてしまうのだ。親指、小指、踵を結んだ三角形の頂点に均等に荷重が掛かった状態なら腱がバネのように働くので、アーチは、ハイにもローにもならず、横にも縦にもアーチができ、バランスよくカラダを支えることができる。それには、足指で土を掴む力が不可欠だ。しかし、コンクリートで固められた大地は、土を掴みたくても掴めない。地面の硬さが反発を生み、踏んだ足を跳ね返らせ、靴底のお陰で指で蹴らなくても次の一歩を踏み出せてしまう。その環境の中で指の筋力は養えないまま成長し、いつしかアーチに異常を来たすことになるのだ。
踏ん張りを利かせられなくなったことで重心が移動し、それを補うために上体のバランスを前後させ、背骨の本来あるべきカーブを変化させて立つことを憶えてしまったのである。
土を握るために足の指はある。健康的な足の持ち主は、背骨まで美しい。
足には、土踏まずといって土を踏まない部分がある。通称アーチというが、アーチも様々だ。高いアーチは、甲高、ハイアーチといって反りがあるタイプ。それに対して、ローアーチは、爪先から踵まで全部土に着いてしまっているいわゆる偏平足というこの2つのタイプがある。その対照的な足の形状がそのまま背骨の姿を映し出す。アーチの反りは、背骨すなわち脊柱の彎曲と同じなのだ。
甲高の人は、ハンマートゥといって指が折れ曲がり、爪が変形し、アーチの凹凸が激しいタイプで、腰が反り返り、背中が後ろに盛り上がった猫背姿勢になっている。
それに対し、偏平足の人は、フラットバックという平背タイプで、脊柱に凹凸がなく、骨盤が後傾した姿勢になる。そんな人の足の親指は、外側に突出する外反母趾になっている場合も多く、変形したアーチラインは、脊柱の並びにも表れ、左右に曲がっている。
これは、背骨が曲がっているから足に表れるのではなく、足の使い方が背骨に表れてしまうのだ。親指、小指、踵を結んだ三角形の頂点に均等に荷重が掛かった状態なら腱がバネのように働くので、アーチは、ハイにもローにもならず、横にも縦にもアーチができ、バランスよくカラダを支えることができる。それには、足指で土を掴む力が不可欠だ。しかし、コンクリートで固められた大地は、土を掴みたくても掴めない。地面の硬さが反発を生み、踏んだ足を跳ね返らせ、靴底のお陰で指で蹴らなくても次の一歩を踏み出せてしまう。その環境の中で指の筋力は養えないまま成長し、いつしかアーチに異常を来たすことになるのだ。
踏ん張りを利かせられなくなったことで重心が移動し、それを補うために上体のバランスを前後させ、背骨の本来あるべきカーブを変化させて立つことを憶えてしまったのである。
土を握るために足の指はある。健康的な足の持ち主は、背骨まで美しい。