ビッグマッサー タハラ
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「解剖」
子供の頃、勉強は、嫌いだったが、絵を描くのは、好きだった。走る人間を描く時、足が上がっている側の反対に伸びる膝の角度、胴体の傾き、腕の筋肉の盛り上がり方、服のしわをどこに寄せれば自然なのかなどと自分のカラダを窓ガラスに映しながら描くといきいきと表現できた。それを空から眺めたり、地面から覗いたところを想像して、人とは、違う絵を描いていた。

運動も好きだったが、カラダについて学ぶにことに興味があった。生きるために自分のカラダのことを知らずしてどうするんだという観念があった。

食事では、魚は、頭から骨まで食べ、鳥肉は、関節まで噛み千切り、割って髄まで食べていた。こういうことから筋肉が骨に付着する様を目でも味わっていた。だからカラダのことなら勉強してもいいという思いがこの道に向かわせたのかもしれない。

さて、私は、マッサージ師の専門学校に入った。中でも解剖学の授業は、面白かった。特に解剖実習が印象深い。それは、医学部のある大学で行うのだが、解剖といっても実際にメスを入れるのではなく、既に医学生に解剖された本物のカラダを見ながら勉強するのだ。

実習室のドアを開けると、まず、強烈なホルマリンの臭いを感じ、数人の人体が目に飛び込んでくる。銀色のベッドに仰向けに寝たそれは、自らの身体を医学の発展のためにとささげた貴重な学習材料だ。その周りを生徒が囲み、合掌してから授業が始まる。顔には、ガーゼが掛けられているが、僅かに白い顎鬚が生えていた。

まず、胸の表面の皮膚をピンセットでつまんでめくって見せてくれた。その下には、筋肉が重なるように走行している。関節の周りに靭帯が付着している様は、まさに教科書通りだ。胸郭は、脇で切断されており、めくると内臓が出てきた。先生は、ひとつひとつの臓器を丁寧に扱いながら解説してくれた。カラダの各パーツは、別のケースにも保存されており、肩甲骨から下に繋がった腕や骨盤から切り離された足も出てきた。私は、全てを目に焼き付けた。

あれから30年経ったが、今でも肩甲骨の間に指を入れる時、あの時に観察した人体をイメージする。こうして技術は、より深まるのだ。
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