ビッグマッサー タハラ
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「ランドリーのバン」
海水浴場から押し出されたサーファーは、隣と肩がぶつかるくらい混雑した中で波を待ち、膝のさざ波を追い駆けた。
そんな湘南の茶色いぬるま湯からたまには、抜け出したくなるが、自転車しか足のない高校生の自分達には、ここでやるしか選択肢はなかった。

「明日千葉行くぞ!」と突然先輩から声が掛かると決まって夜中に「ランドリーのバン」を借りに行く。
先輩の勤務先のクリーニングの仕事で使っている白いタウンエースのバンは、業務用のモップやカーペットを積んで走っているが、サーフトリップにも最適だった。人もサーフボードもたくさん積める。折り畳まれた後部座席をセットして、定員一杯に仲間達を乗せ、後ろの荷台には、板を裸のまま何枚も重ねた。車が動き出すと板同士のワックスが貼り付きパリパリ音がした。後部座席で誰かが寝ると免許を持たない高校生の自分達年下がはじき出され、後ろのタイヤハウスで膝を抱えた。

東京湾を渡るには、久里浜からフェリーに乗る。金谷に着くと海沿いから山道に入り、棚田の広がる一般道を抜けると、鴨川シーワールドまであと5キロの看板に、まだ見ぬ波を想像し、胸が躍った。踏切を渡り、商店街を抜けると潮と川の混ざった匂いとともに割れる白波が目の前に飛び込んできた。今日一日遊べることは保証された。

そこから数分走った所に古びた病院がある。救急用のヘリポート前の路肩に車を停め、全員海に飛び込んだ。混雑とは無縁。砂と水がきれいだった。海から上がってくるとバンの日陰で飯を食い、昼寝をし、また海に入った。

帰りのことなど誰も考えず、日が暮れるまで波とたわむれた。急いで帰りのフェリー最終便に滑り込み、横須賀に戻ってきた。湘南の渋滞で現実に引き戻され、明日からの日常を語り出す。

僕たちの乗るバンは、ガソリンを満タンにし、ランドリーの工場脇の駐車場に戻ってきた。
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