「第2の脳」
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2010年バックナンバー
生き物の最大のテーマは、「如何にして生き延びるか」です。
環境に適応し、危険を避けて、自分の命を少しでも生き延ばそうと努めるのは、アメーバであれ、人間であれ同じです。
人類の祖先はイソギンチャクのような腔腸生物でした。
食物を口から取り込んで、腸で消化後それを口から排泄するというとても単調な活動をする生き物です。
ところが進化とともに単純な機能しか持たなかった腸の周りに神経組織が張り巡らされ、そこから肝臓、腎臓といった臓器や脳も作られました。「腸は神経の網タイツを履いている」と表現する学者もいるように、賢い腸は脳や脊髄から独立して働き、周囲の臓器の司令塔として日夜消化吸収作業を行っているのです。
更に最近の研究で面白いことが分かってきました。
腸にも脳がある。「セカンドブレイン=第2の脳」という本の中で脳に存在しているはずの神経伝達物質セロトニンが腸にも存在する。何と体内のセロトニンの95%が腸で作られているのです。
あの醜い腸は心臓より賢く豊かな感情を持っている。脳や脊髄の指令がなくとも反射を起こさせることができる臓器は腸だけである。進化は上手い工夫をした。生き延びていくために頭蓋と腸に別々の感情を持つ脳を発達させた。そうすることで内臓の中で快・不快の原生感覚を感じ、腸自らが喜怒哀楽を表現することを覚えた。
腸が喜べば食べたものが身になり、怒れば下痢となり、排泄する。腸は単に消化・吸収・排泄するだけでなく、脳で複雑に考える以前の「生きるための情動」を産む発信源でもあるのです。
何かを決断する時「腹で決める」とか「断腸の思い」と表現します。これは腹=腸。
イキイキとした人生を送るには、第2の脳の存在がとても重要だということが分かっていただけたでしょうか?
環境に適応し、危険を避けて、自分の命を少しでも生き延ばそうと努めるのは、アメーバであれ、人間であれ同じです。
人類の祖先はイソギンチャクのような腔腸生物でした。
食物を口から取り込んで、腸で消化後それを口から排泄するというとても単調な活動をする生き物です。
ところが進化とともに単純な機能しか持たなかった腸の周りに神経組織が張り巡らされ、そこから肝臓、腎臓といった臓器や脳も作られました。「腸は神経の網タイツを履いている」と表現する学者もいるように、賢い腸は脳や脊髄から独立して働き、周囲の臓器の司令塔として日夜消化吸収作業を行っているのです。
更に最近の研究で面白いことが分かってきました。
腸にも脳がある。「セカンドブレイン=第2の脳」という本の中で脳に存在しているはずの神経伝達物質セロトニンが腸にも存在する。何と体内のセロトニンの95%が腸で作られているのです。
あの醜い腸は心臓より賢く豊かな感情を持っている。脳や脊髄の指令がなくとも反射を起こさせることができる臓器は腸だけである。進化は上手い工夫をした。生き延びていくために頭蓋と腸に別々の感情を持つ脳を発達させた。そうすることで内臓の中で快・不快の原生感覚を感じ、腸自らが喜怒哀楽を表現することを覚えた。
腸が喜べば食べたものが身になり、怒れば下痢となり、排泄する。腸は単に消化・吸収・排泄するだけでなく、脳で複雑に考える以前の「生きるための情動」を産む発信源でもあるのです。
何かを決断する時「腹で決める」とか「断腸の思い」と表現します。これは腹=腸。
イキイキとした人生を送るには、第2の脳の存在がとても重要だということが分かっていただけたでしょうか?