「アキレスの踵(かかと)」
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2014年バックナンバー
7月下旬のある朝、寝床から起き上がろうとすると、足が痛くて立ち上がれない。
壁を伝って何とか立ち上がると、足を引きずり、階段をどうやって昇り降りしていいのか分からず立ち往生してしまった。
痛みを隠して仕事をしていたが、見破られ、逆に「先生もお大事に。」と言われる始末。
徴候は昨日からあった。横浜で研修があり、一日中立っていた。帰りの駅のホームでは、しゃがみ込むほど足が疲れていた。2日間我慢したが、一向に痛みが引かず、悪化するばかり。
整形外科に駆け込んだ。「かかとに石が溜まっています。石灰沈着性アキレス腱炎です。」
レントゲンを見るとアキレス腱に白いすじが走っていた。「注射しますか?」と聞くので、針ほど嫌いなものはない。
「やめてください。」と断った。
松葉杖を借り、戻ってまた仕事をした。無理をすると夕方膝から下が赤くパンパンに腫れ上がった。
「この夏は棒に振ったな。」と悟った。
この症状は、オーバーユースと加齢が原因で起きる。ランニングやウォーキング愛好の中高年に多いという。弾力性がなくなり、固くなったアキレス腱にストレスが掛かり続けると微細な傷跡が生じる。
それを修復しようとする治癒過程で体内のカルシウム成分が腱のコラーゲン線維に沈着する。腱の代謝は年齢と共に衰え、血液供給が乏しいため、損傷を修復する力が弱いのだ。
合わない靴の常用も原因だ。踵の擦り減ったままの靴を大事に20年近くも履き続けていたのも悪かった。ここは、炎症を鎮め、安静を保つしかない。
英雄アキレスは、赤ん坊の頃不死身の体にするために、母親が踵を握って三途の川に浸けた。しかし握った部分だけ水に触らず、彼の唯一の弱点となった。後年、戦闘中にその踵を射られ致命傷を負い死亡したというギリシャ神話がある。小さいが致命的な弱点を「アキレスの踵」と呼ぶようになった。
幸い踵の持ち主がビッグマッサーだったため、アイシングと入念なマッサージとストレッチを施し治癒に近づいている。致命傷にはさせたくない。
壁を伝って何とか立ち上がると、足を引きずり、階段をどうやって昇り降りしていいのか分からず立ち往生してしまった。
痛みを隠して仕事をしていたが、見破られ、逆に「先生もお大事に。」と言われる始末。
徴候は昨日からあった。横浜で研修があり、一日中立っていた。帰りの駅のホームでは、しゃがみ込むほど足が疲れていた。2日間我慢したが、一向に痛みが引かず、悪化するばかり。
整形外科に駆け込んだ。「かかとに石が溜まっています。石灰沈着性アキレス腱炎です。」
レントゲンを見るとアキレス腱に白いすじが走っていた。「注射しますか?」と聞くので、針ほど嫌いなものはない。
「やめてください。」と断った。
松葉杖を借り、戻ってまた仕事をした。無理をすると夕方膝から下が赤くパンパンに腫れ上がった。
「この夏は棒に振ったな。」と悟った。
この症状は、オーバーユースと加齢が原因で起きる。ランニングやウォーキング愛好の中高年に多いという。弾力性がなくなり、固くなったアキレス腱にストレスが掛かり続けると微細な傷跡が生じる。
それを修復しようとする治癒過程で体内のカルシウム成分が腱のコラーゲン線維に沈着する。腱の代謝は年齢と共に衰え、血液供給が乏しいため、損傷を修復する力が弱いのだ。
合わない靴の常用も原因だ。踵の擦り減ったままの靴を大事に20年近くも履き続けていたのも悪かった。ここは、炎症を鎮め、安静を保つしかない。
英雄アキレスは、赤ん坊の頃不死身の体にするために、母親が踵を握って三途の川に浸けた。しかし握った部分だけ水に触らず、彼の唯一の弱点となった。後年、戦闘中にその踵を射られ致命傷を負い死亡したというギリシャ神話がある。小さいが致命的な弱点を「アキレスの踵」と呼ぶようになった。
幸い踵の持ち主がビッグマッサーだったため、アイシングと入念なマッサージとストレッチを施し治癒に近づいている。致命傷にはさせたくない。
